
普段なにげなく行なわれている摂食嚥下機能は、このような高度なメカニズムの連携プレーにより成り立ち、脳からの命令に従って舌や頬、喉などの周囲の筋肉の動きが互いに協調し合いそれらが三位一体となってはじめて正確な嚥下へと導かれていきます。
ムセない誤嚥、静かなる誤嚥、それが不顕性誤嚥です。誤嚥しそうになれば誰でもムセたり咳こんだりするとは限りません。誤嚥の防御反応としての反射がムセや咳き込みです。その反射によって、咽頭などに侵入した飲食物を外へ出してくれるのですが、摂食嚥下障害が重篤になると防御機能の感受性が低下し、外に顕れずに誤嚥することもあります。特に肺炎の既往がある方は、不顕性誤嚥のリスクが高くなると言われていますが、いずれの場合でも口腔ケアの徹底、歯と歯肉境目のポケットをバス法などで磨くことにより少しずつ快方へ向かうことが分かってきています。